ツインテックTCFIⅢジャパンバージョンを当店で取付設定する時の内容を
数回に分けてですが、順にアップしていきたいと思います。
フルコンはどのメーカーも価格的には高額な商品だと思います。
そこへさらに工賃が(ツインテック)55000円ともなると、
お悩みの方もたくさんおられると思います。
そこで、ジャパンバージョンがどのようなこだわりで、どこまでの作業を
しているのかを理解していただき、今後の参考にしていただければと思います。
まず、ツインテックTCFIⅢジャパンバージョンのセット内容です。
フルコン本体、
ボッシュワイドバンドO2センサーとWEGOⅢDインターフェース(わかりやすく言うと自動補正装置)
リークレス インテークマニホールドフランジ
その他配線やヒューズタップ等です。
他に車種年式によってはO2センサー溶接用ボスが必要になります。(1500~1800円/一個)
では作業に入ります。 作業例 ’04TC88 FLSTC
まず、スロットルボディー&インマニを取り外します。
センサー類を外し、内部を清掃します。
向かって右下からスロットルポジションセンサー(04はマグネッティマレリ製)
通称スロポンとかスロポジと言います
その左が吸気温センサー、読んで字のごとく吸入空気の温度を計測します
上側の大きいのがアイドルエアコントロールバルブ(IAC)
アイドリング時や始動時の空気の量を自動的にコントロールするバルブです。
ステッピングモーターという特殊なモーターを使用しており、モーター作動時には
「カチカチカチカチ」とモーターらしからぬ音がします。
要はどの位置からも即座に規定値に戻れるようなモーターと言うことです。
上側左、インマニにささっているのがバキュームセンサー
マニホールド負圧を計測
そしてその左のシルバーの筒状のものがインジェクター
燃料噴射装置です
内部清掃で気をつけるのがセンサー類に傷を付けたりしないことです。
特に上の画像にある吸気温センサーなどのサーミスタ等はデリケートです。
TC88の吸気温センサーの位置は他の車種に比べ位置が少し悪いような気がします。
そしてIACの先端部分清掃。
ココにカーボンが堆積していたり、磨耗による段付き等が見られる場合は
始動時やアイドリングが不安定になるなどの症状が表れる場合がありますので、
念入りに清掃します。
そしてバキュームセンサー
こちらは2次エアー防止のため、パッキンの交換をします。
スロポンは後々調整が必要ですので、脱着しやすいように
ボルトをトルクスから六角にあらかじめ交換しておきます。
そして、リークレスフランジの取り付けなのですが、
そもそもリークレスフランジの構造は純正と違い
熱によるエンジンの膨張、収縮によって引き起こされる左右の幅の変化に対応するために、
シールをしながらも自由に動くような構造をしています。
ですので、当店ではまず、取付時にシールが痛まないようにマニホールドの角をバフがけし、
そして動いた時にシールが痛まないようにと、
動きをよりスムーズにするため側面もバフがけします。
画像は右バフがけ前、左バフがけ後。
こちらがそのフランジ
3つのOリングからなる特殊な構造です。
もちろんシール単品で交換可能(在庫あり)
ボルトも付属です。
さてフランジ取り付けが終わったら、マニをエンジンに組み、
スロットルストッパースクリューを緩め(後に調整)
スロットル全閉状態にし、バタフライのアライメント調整をします。
上画像、ストッパースクリューは年式によってイジリ防止のため、メクラキャップがあったり、
特殊ボルトになっていたりします。
そしてアライメント調整、バタフライが正しい位置にあるかと、全開全閉を確認します。
この後まだスロットル廻りに調整がありますが、いったん他の作業へ移ります。
後日