先日の補正マップ製作の件について、お問い合わせがありましたので、
追記しておきます。
当店では、オートチューナーによるマップ製作時に、ご要望があれば
3つのマップを製作しております。
※追記:2012年10月よりシャーシダイナモ稼動につき、シャーシダイナモでマップ製作です。
1つ目は当店オリジナルマップです。シャーシダイナモにて綺麗にそろったベースマップです。
Bull's Ver.STDです。
2つ目はBull's Ver.LSというマップで、アイドリングをもう少し落ち着いた感じ
(ドドドドドドド・・・をドドッ、ドドッな感じ)に変更し、さらに街乗りに良く使う、
1250~2500回転くらいまでを、もう少しゆったりと(大げさに言うとハーレーらしい
鼓動感のある感じ)にあえて仕上げてあります。
そして3つ目は、TNPバージョン。低燃費です。これは必要な時もありますよね。
これらの仕様を作製した目的は、あくまで、燃料や点火マップの違いによる
走りの違いを実感していただく為の物で、お客様の側で使い分けていただければと思います。
これができるのがパワービジョンの利点でもあると思います。
サンダーマックスではこのうちのどれかをお客様に選んでいただき、
一つを作製して補正しております。
※追記2013年1月現在、シャーシダイナモならでは可能な、
この3つのマップをミックスした、スペシャルバージョンです。
低回転乗りやすくて若干ドコドコした感じ、中間域(高速道路等)燃費良く、
高回転フルパワー。
それからスクリーミンスーパーチューナーですが、これにもスマートチューンという
オートチューン機能は備わっていますが、当店の燃料マップでは
純正O2センサーの測定範囲外になってしまいますので、
シャシダイが入るまでは補正の無いマップです。
ですので、スーパーチューナーの較正クイックシンクというソフトで作ったデータを元に
当店で蓄積した様々なデータを組み合わせた、いわば仮想マップです。
※追記:こちらも2013年1月現在、シャーシダイナモにてセッティング、スペシャルマップです。
スーパーチューナー本体価格は65000円で販売しております。(為替変動有り)
ちなみにもうひとつ、
ハーレーは燃料噴射量算出をMAPセンサーのデータ(負圧)等を元に行なう
「Dジェトロ」という方式で、
自動車に良く使われているエアフロメーターを使った 「Lジェトロ方式」 ではありません。
エアフロメータ(吸入空気量測定器)には熱線式やフラップ式などがあり非常に正確に
空気量が測定できるので、それに合わせて燃料を増減すれば良いのですが、
Dジェトロは定数×負圧(MAP)×体積効率(VE)÷吸気温度×要求空燃比
という非常に複雑な計算方法で、補正が必要なのはVEの部分です。
VEがずれていると必然的に要求空燃比と実際の空燃比にずれが生じます。
ですので当店では、現車にて補正を行なう必要があります、と言っています。
そして最後にオープンループとクローズドループについて。
O2センサーを使用して、実際の空燃比と要求空燃比のズレを補正している物を「クローズドループ。」
(純正O2&純正マップ、フルコン&ワイドバンドO2など)
O2センサーを使用しないもしくは付いていても測定範囲外になってしまっている物を「オープンループ。」
(スクリーミンやPVで純正O2の測定範囲外に空燃比を設定しているもの)
(もちろん空燃比を純正O2の測定範囲に設定していればクローズドループにもできます)
といいます。
ということはクローズドループの方は急な気温や気圧などの変化に、半自動的に対応可能です。
一方決められた燃料噴射量のみのオープンループでは急な気温、気圧の変化に対応できない
恐れがあります。ですので、パワービジョンの中に高い気温や、高い気圧などに対応した
マップを作製して入れておけば、即座に対応できる、というわけです。
以上
0 件のコメント:
コメントを投稿